ホームページは形があるようでなく、ないようであるものです。ないようでもあり、あるようでもあります。そのためか、「ホームページに対しての概念」は人それぞれです。
それに伴い、「ホームページの製作費」に考え方も人それぞれとなります。
例えば、「パソコンを買う」という場合。物にもよりますが、大体10万円位は必要だろうと大抵の人は考えるでしょう。つまり金額の大体の予想が付くのです。これはパソコンがすでに世の中に浸透しているためです。
しかしホームページの製作費と言うのはあまり世の中に浸透してません。そのため、5万円位と考える方もいますし、50万円位と考える方もいますし、100万円位と考える方もいます。見当もつかないという方も多いのではないでしょうか。
ここで、「5万円」「50万円」「100万円」と3つの金額を例として出しましたが、どれもホームページの製作費としてあり得る金額です。時には「500万円」「1000万円」「それ以上」なんて事も珍しくはありません。一言でホームページ制作費といってもピンキリなわけです。
ホームページ制作費は、「どのようなホームページが必要なのか?」ということで大きく値段は変わってくるのです。
1.目的は何か?
人それぞれ、必要としているホームページは異なります。つまりホームページに何を求めているのかが異なります。
ただの名刺代わりとしてホームページが欲しいと言った場合、凝った作りにしなければ5万円で制作してくれる人もいるかもしれません。デザインを入れたり、問い合わせフォームを入れたり、自分で更新できるような作りにすれば50万円位にはなるでしょう。
またホームページで集客をしたいとなれば、それなりの戦略を練る必要があるので、制作時間が一気に伸びます。時間が伸びるということは、それだけ人件費が必要となります。これにより、製作費自体が100万円以上になるということは良くある話です。
2.普通の仕事と同じように考えてみる
例を挙げて考えてみます。
弊社がホームページを作成するときにかかる時間は大体2ヶ月です。弊社にお願いしてくるクライアントの多くは、ホームページからの集客を目的としています。そのため、作成前に計画をしっかり練る必要があります。この計画に約1ヵ月ほどかかります。
実際、全ての材料が揃っている状態で、計画もしっかり立っている状態であれば、2週間程度でホームページは完成します。その後2週間で修正と言った感じで、合計2ヶ月かかると言った計算です。
例えば、2ヶ月かかる仕事を10万円で請け負ったとしましょう。つまり会社としては2ヶ月で10万円の売り上げです。このうち、デザイナーへ3万円渡したとします。すると残りは7万円。1ヵ月3万5千円の売り上げと言うことになります。
あれ?と思いませんか?この位の時間をかけ、この金額で請け負っていたら会社としては成り立たないのです。なぜなら1ヵ月3万5千円の売り上げにしかならないのですから・・・。3万5千円というと、一般的なサラリーマンの2日~3日の稼ぎと同じです。この金額で仕事をするとなると、2日~3日でホームページを仕上げなければなりませんし、何よりも毎月、何件も制作依頼を受ける必要があります。
もし人を雇うのであれば、その分の仕事も受けなければならないので、毎月の制作受注数は膨大な数となります。
このくらいの金額で作成を引き受けるのであれば、正直アルバイトをしていたほうがお金になるでしょう。
もしも個人のフリーランスで、他に収入源があり、お小遣い稼ぎ的にホームページ制作をするというのであれば、このくらいの金額で受ける人はいるでしょう。
3.良く考えて欲しい
「出来るだけ安くホームページを作ってもらいたい」
この気持はよく分かります。私が依頼者だったとしても同じことを思うでしょう。
しかしよく考えてください。ホームページは上手く活用することができれば、集客することができます。売り上げを伸ばすことができます。非常に大きな武器となり得るのです。
「ホームページからの売り上げだけで会社を回している」もしくは「ホームページからの売り上げがなければ会社は潰れてしまう」
こういった会社は、現在非常に多いです。私のクライアントの中にもいました。つまり、会社を支えるほどの利益をインターネットから生み出しているのです。
そんな売り上げを上げられるホームページを、5万円や10万円で手に入れられるかと言ったら、そんなおいしい話はありません。それならば誰でも手を出しますし、弊社でもお願いをしたいくらいです。
4.価値を分かってくれる人の力になりたい
弊社が今まで関わってきたクライアントの多くは、インターネットの可能性を理解し、ホームページの価値を分かってくれている方が多かったです。そのため、金額を提示しても特に値切ってくる方はいませんでした。というより、値切られること自体が好きではないので、値切られた段階で仕事を断ってしまうこともあります。
つまり、贅沢だと思われるかもしれませんが、弊社はクライアントを選びます。そして「熱意」を求めます。熱意のないクライアントの仕事は引き受ける気にはなりません。熱意のないクライアントというのは「良く分からないから全てそっちでやって。お金は払うから。」と言った感じです。
完全に任されてお金だけもらうのは、一見楽なようにも思えます。しかし、大抵長続きしませんしトラブルになることがあります。トラブルになったらその時間がもったいないと考えます。そんな時間があったら、作業に時間を費やしたいと考えます。
また、ホームページ制作もWEBコンサルティングも外部の仕事を引き受けるとかなりの労力になり、さらには責任が発生します。弊社の主な事業はアフィリエイトであり、外部から仕事を受けなくても売り上げを上げることはできるわけです。正直その方が責任がなく楽です。
それでも弊社が外部の仕事を引き受ける理由は、「クライアントの熱意」です。「ホームページで何としてでも売り上げを上げたい!」という熱意を持っている方の助けになってあげたいという思いがあるためです。
そうでもなければ、好き好んで外部からの仕事は受けません。
5.安い製作費の会社もある でも・・・
安い金額で仕事を引き受ける会社は存在します。しかしそういった場合には何かしらの裏があります。先にも述べたとおり、安い金額で仕事を請け負ってしまうと、会社として成り立ちません。
では、それでも成り立っている会社はどういう裏があるかというと以下の通りです。
例えば、毎月のランニングコストがかかります。管理費と称して、毎月支払い続けます。これが積もり積もると、数年で元を取ることができます。制作会社からしてみると、安定収入になるわけですから、初めにまとめてお金をもらうよりも良いと考える場合があります。
また、毎月のランニングコストの支払いが嫌になったとします。すると、「ではホームページは削除させていただきます。」と言った具合に、ある意味、ホームページを人質とするのです。こう言われてしまうと、「消されるのは嫌だな。しょうがない払い続けるか・・・。」といった具合になります。
その他にも、契約を打ち切った結果ホームページが削除され、そのホームページが制作会社に作り変えられ、バックリンクサイトになることもあります。実はこれは大手の会社でやっている手法です。(今やっているかは知らないけど、3年ほど前にはやっていた。)
つまり例えば、静岡の靴屋さんが「https://shizuoka-kutu.com」と言ったドメインで何年もサイト運営していたとします。ホームページ制作会社との契約を打ち切ったため、ホームページが制作会社によって作り変えられたとします。その靴屋さんは今までホームページの知名度を広げるため、名刺やパンフレットに「https://shizuoka-kutu.com」といったドメインを印刷し、広く配布していたとします。
その店のお客さんからしてみれば「https://shizuoka-kutu.com」といったドメイン=靴屋さんというイメージ付けがされていたわけですが、ふとした時、そのホームページを訪れてみると、訳の分からないホームページになっているわけです。既に靴屋としての商売を終えているのであればまだ良いかもしれませんが、まだ商売を続けているのであれば、信用問題になるわけです。
少し話が難しいかもしれませんが、いずれにせよ、ホームページ製作費が安い会社には裏がある場合が多いです。
6.今一度良く考えて欲しい
ホームページは制作するために時間がかかるものです。そこから売り上げを上げたり、集客をするとなると、かなりまとまったお金がかかります。
ただし、一度作ってしまえば、一生使い続けることができます。一生使い続けられ制作に時間がかかるもの、更には集客や売り上げアップに繋げられるものが安い金額で手に入るはずがありません。
現在は、分からないことがあればインターネットで調べる時代です。どこか始めて行くときにはインターネットで調べたりします。その時にホームページがあれば、「ああ、こういった所なんだ。行ってみるか。」となります。しかしホームページがなければ、「あれ?目的の店舗のホームページがないな。ん?でもその他の店舗のホームページがある。じゃぁそこに行ってみよう。」となることもあるわけです。
日本人の気質として、何も情報がない所に突然行くより、情報がある方が行きやすいのです。なので、ホームページがあるかないかだけで、知らない間に機会損失をしていることは往々にあることです。
ですから、良く考えてください。
「安くホームページを作ってもらった。ラッキー。」と思う前に、本当にそのホームページは集客ができているかということを。そして売り上げアップに貢献できているかということを。
ちなみにですが、クライアントの中には、以前のホームページではほとんど売り上げが上がらなくて、弊社が作り変えただけで数十倍に売り上げがアップしたところもあります。
ホームページと言うのは何でも良いというわけではないということが証明されたわけです。このようなこともある為、経営者の方はどこに本当にお金をかけるべきか、今一度考えてみてください。
※「ホームページにお金をかけたほうがいいよ」と言った文面になっていますが、お金をかける必要のない職種もあります。ただし持っていてマイナスになることはありません。