PPC(インターネット広告)の現実についてお話ししたいと思います。
PPCはSEO対策をする必要がなく、サイトが上位表示していなかったとしても目立つ位置に広告を出すことができます。
そのため競合のサイトが強くてなかなか上位表示しないようなキーワードでも、その日のうちにそれらのサイトを抜いた位置に広告が表示されます。
ものすごい効果がある一方、広告のため広告費が必要となります。
ライバルが多い分野であれば、広告にもライバルが多くなります。入札制であるため、ライバルより目立つ位置に広告を出したければ、ライバルよりも高い金額設定にする必要があります。
またクリック制であるため、望まないクリックがされたとしても広告費は支払わなければなりません。
そのあたりも計算しながらPPCは利用するべきなのですが、適切な運用をするためには豊富な知識と高い技術力が必要となります。
またよくある悩みの1つとして、「ターゲットを選別しきれない」ということがあります。
有益なクリックと無駄なクリック
たとえばキャッシングを例としてみましょう。
キャッシング会社側としては、年収500万円以上で正社員で働いている人のみをターゲットとしていたとしましょう。それ以外の人にはお金を貸せないとします。
この条件に当てはまる人からの問い合わせは、有効な問い合わせとなります。ですから広告費を使っても問題ないわけです。
ところがそれ以外の人からのアクセスは無効な問い合わせとなるわけです。そのため広告費は無駄になってしまうのです。
では、「条件に当てはまる人だけに広告を出せばよいのでは?」という考えになるのかもしれませんが、そういった設定を完ぺきにすることはできないのです。
それをするためには、検索エンジンを利用するユーザーが自分の個人情報をデバイスに登録する必要があります。
無駄なアクセスがあるということを見越しながら、それでも利益を最大化できるようにPPCの運用者は調整する必要がありますし、もしそれができないということであればPPC以外の集客方法を模索するしかないでしょう。
無駄なクリックに時間を取られてしまう
たとえばキャッシングであれば審査が必要となるでしょう。
「年収500万円以上で正社員で働いている人のみ」という条件を付けていたとしても、当てはまらない人からの問い合わせは来てしまいます。
本当にお金を必要とする人は、条件がわかっていて、自分が当てはまっていなかったとしても申し込み意をしてくるものです。
申し込みをされたからにはキャッシング会社側としては、対応する必要があります。
そして審査をしていく中で、「この申し込みは条件に当てはまっていない」とわかるわけです。
ここまでキャッシング会社側のスタッフは、条件に当てはまっていない人の問い合わせに対して対応することになります。時間を取られてしまっているわけです。
問い合わせ数が多ければ多いほど、その時間は増えてしまい、ターゲットとなる問い合わせに対し時間を避けなくなってしまうといったデメリットが発生してしまうのです。
だからこそ本来であれば、ターゲット以外のクリックは減らしたいところなのですが、繰り返しますが完璧には選別することはできないのが現状なのです。
無駄とは言い切れないことも
無駄なクリックは無駄ではないこともあります。
今回の例の場合、現在は年収が500万円以上ではなく正社員で働いていないかもしれないが、この先そうなるかもしれない人はいます。
その人たちに、サービスを知ってもらうということは有益となります。
また多くの人にサービスが露出することは、ブランディング効果があり、口コミなどで少しずつでも広まっていく可能性があるのです。
この考え方は間違ってはいないのですが、効果が出るまでに長い時間を要することになります。
PPCだけでの集客は危険
PPCは有効な集客方法であることは間違いないです。
しかしそれだけに頼ってしまうのは危険となります。
たとえば資本力のある強力なライバルが出現したときには、そのライバルを抜くのが難しくなるでしょう。それは問い合わせ数が減ってしまうためです。
無駄だと思っていた人からのアクセスが、今度は欲しいと感じてくる可能性もあります。
そのためインターネットからの集客はリスク分散をする必要があるのです。
PPCで集客することはもちろん、その間にキーワードを収集しコンテンツに活かすこともできるでしょう。
検索広告が難しくなるのならSNS広告にシフトチェンジすることもできるでしょう。
または地道な営業であったり、ポスティングなどの方法もあることでしょう。
インターネット集客はあくまでも1つの手法に過ぎません。長く事業を継続させていくのであれば、あらゆる集客方法にチャレンジしていく必要があると思います。
今回の場合では、無駄なアクセスであったものを、どのように無駄でなくするのかを考えてみるのもよいかもしれません。
「年収500万円以上、正社員」
というハードルを
「年収300万円以上、正社員」や「正社員」などとしてみるだけでも、ターゲットユーザー層は一気に広がります。
このような柔軟な考え方がインターネット集客には必要となってくると思います。