富士宮市の田貫湖でドローンを飛ばそうと思ったら矛盾していて意味不明だった

かなり前に書いた記事なのですが、今回公開します。

ドローンのお話です。

富士市の無人航空機(ドローン)事情他の市町村にも聞いてみたで触れているのですが、富士宮市は国土交通省のルールさえ守ればドローンを飛ばしても良いという見解だというお話をしました。

しかし、それでも思うように飛ばすことができないのが、現在のドローン事情です。

1.富士宮市の田貫湖を空撮しようと思った けれど・・・

ある天気の良い日。私は富士宮市にドローンを飛ばそうと出かけました。

まず向かったのは朝霧。雄大な自然と富士山のコラボを撮影したいと考えたためです。朝霧に着きふと思いました。

「土地の所有者は誰?」

朝霧付近は、広大な自然が広がるわけですが、そのどれにも所有者がいるわけです。国有林であれば飛ばせるわけですが、そうでなければ土地の所有者の許可が必要となります。

しかし、「ここは国有林ですよ。ここはだれだれさんの土地ですよ。」なんて書いてあるわけはありません。困ってしまったわけです。

朝霧あたりを車でウロウロしていると、「朝霧フードパーク」なるものが現われました。

あさぎりフードパーク

そしてそこにはドローン専用飛行場なる看板が。しかし営業時間が9時から17時であり、申請をしなければならないとのこと。私が訪れたのは朝の6時半。オープンの時間まで申請もできませんし、9時になってしまっては日の出は拝めません。私のとりたいのは日の出の映像。

さらに、ホームページを見て分かったのですが、利用料がかかるとのこと。半日2000円。1日3000円。

却下です。

そのままさらにウロウロしていると田貫湖に到着。大自然+富士山+湖の最高のロケーション。

「ここで思い存分飛ばしまくりたい」

そう思い、田貫湖のドローン事情を調べ始めたわけですが思わぬ落とし穴が・・・。

2.市が認めているのだから当然許可が取れると思っていたら・・・

まず、田貫湖が誰が管理をしているのかを、富士宮市役所に問い合わせました。富士宮市役所の観光課の話では「観光協会」なるところが管理しているとのことでした。

ということで、観光協会に連絡。担当者不在とのことで後で連絡をもらうことに。しかし少し話を聞いてみると、今までドローンを許可したことはないといった話を聞きました。さらに田貫湖は国立公園とのこと。

国立公園という話を聞いたので、連絡を待っている間に環境省に連絡。すると、国立公園内でドローンを飛行させることは自然公園法では定めていない、つまり禁止されていないとのことでした。

ただし、管轄しているのが沼津にある「沼津自然保護官事務所」とのこと。

ということで今度は沼津自然保護官事務所に連絡をしてみました。するとここでの回答も環境省と同じ。

とまぁ、ここまでは特に問題はなかったわけです。問題はこの後。

連絡を待っていた観光協会からついに連絡が来ました。そこで言われたことは、お決まりの「NG」

理由は、どこかの市のみどりの課でも言われたことと同じの「危険防止のため」とのことです。危険な可能性があるため、飛ばすことはご遠慮願うとのことです。

さらに、ヘラブナを釣っている人から過去に苦情が来たとのことでした。どうやらドローンの音でヘラブナが逃げてしまうからとのことです。

ただし、申請書なるものがあり、事業者であれば申請をすることができ、さらに企画書を出し、それが通れば有料(1万円)で飛ばすことができるそうなのです。

「・・・。はぁ?」

3.危険の一点張り でもドローンのこと知っているの?

突っ込みどころは沢山あります。

まず、ドローンが危ないという話ですが、なぜ危ないと思うのでしょうか。その知識はどこから来たものなのでしょうか。確かに墜落の危険性はあります。しかし、国交省のルールで人や物から30メートル以内では飛ばせない決まりになっています。それを守れば危険な可能性はグッと低くなると思うのです。

それでも万が一の事故は可能性はゼロではありません。ただそれは何でもそうだと思うのです。田貫湖内で犬を散歩させていて、誰かを噛んでしまったら?釣りをしていて湖に落ちたら?ボートで転覆したら?駐車場で車が制御不能で暴走したら?などなど。

全てにおいて、可能性はゼロではありません。

そして、ヘラブナ釣りの人に対し迷惑という話ですが、そもそも釣りをしている人のそばで飛ばせません。さらに高度100メートル近くで飛行させれば音は聞こえません。

さらにさらに、ここが一番しっくりこなかったのですが、危険防止とかヘラブナ釣りの人に迷惑とか言っておきながら、申請を出し通れば飛行可能ってどういうことでしょうか?

申請を出し通ったら「申請をしたら危険はなくなるの?ヘラブナ釣りの人に迷惑が掛からないの?」という話です。そして1万円って・・・。

私にはよく分かりません。

勘違いされると嫌なので、もう一度説明します。

私が腹を立てているのは、田貫湖のスタッフのドローンを飛ばしてはいけないといったときの理由です。

「危険だし、ヘラブナを釣っている人の迷惑になる。でも企画書を出しお金を払えば飛ばせる。」

私からしてみたら駄目なら駄目でしょうがないと思っています。富士宮市や国交省、環境省がOK出しているのに田貫湖がNGということ自体、本当は分からないのですが・・・。

ただ、「飛ばしちゃだめだけどお金払えばいいよ」という所が気に入らないのです。お金を払えば危険はなくなるのでしょうか?また、初めから朝霧フードパークのように、有料としていればいいのにと思います。

※私の言いたいことが上手く伝われば良いのですが、文章としてうまく表現できません・・・。

4.ドローンの能力はまだ世間に知られていない

恐らく今回対応した田貫湖のスタッフはドローンのことをあまりよく知らないと思います。

よくニュースで言われている「危険なもの」という感覚なのでしょう。

そのため、ドローンが危険という気持ちも分からなくはありません。(※お金を出したら飛ばしてよいというのは理解不能です。危険な理由とその解決策にはなっていないからです。)

ちなみにそれなりの性能を持ち合わせたドローンの場合、GPS装置が付いています。そのため、強風が吹かない限り指定したポイントでずっとホバリングしています。(強風の時には怖くて飛ばせません。)

GPSを利用し、ドローンが今どこにいるのか、自分からどのくらい離れているのかも手元で分かります。

周りに障害物がない限り、そして、充電が切れない限り、さらには操縦にあまりにも不慣れでない限り、墜落させる方が難しいです。

いずれにせよ、小学生でも簡単に操作できます。

ドローンの良いイメージが広まらない限り、田貫湖では飛ばすことは難しいでしょう。いずれにせよ、有料ってこと自体気に入らないです。

この記事を書いた人
tomo

サイト制作、SEOに20年以上携わる。その知識や技術を活かしさまざまな企業のWEBマーケティングにコンサルタントとして携わり実績を出している。
WEBマーケティングに関する大学での授業やウェビナーでの登壇、さらには国際学会での発表を行っている。
ホワイトな施策を中心とし、安全に、そして確実にクライアントの数字を上げる施策を心掛け、高い成功実績を残している。

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