ホームページとチラシを「同じくらいの労力」と考えるのは大きな誤解です。
一見すると作るために情報を整理しデザインを考える点は似ているかもしれません。しかし制作の工程、必要なスキル、効果の持続性、集客の仕組みはまったく異なります。
たとえば集客の面でいうと、チラシは短期間の集客に向き、ホームページは長期的な顧客獲得の基盤になります。
そして制作面でいうと、チラシを作ることとホームページを作ることは全く異なるものであり、そこにかかる工数はかなり違います。
両者の違いを正しく理解し、それぞれのよさをうまく利用することで、より効果的な集客戦略が立てられます。
ホームページとチラシの主な違い
ホームページとチラシは全く異なるものです。制作方法も効果も異なります。
しかしこれを同じように考えている人は一定数います。
到達範囲と持続性
ホームページは一度公開すれば、検索エンジンやSNSを通じて全国・全世界に情報を届けられます。更新を続けることで効果は積み重なります。
ただしホームページを強くしていかなければ誰にも見てもらえません。何かしらのキーワードで検索エンジンで調べたときに、2ページ目以降を見る人はほとんどいません。つまり少なくても1ページ目に表示させる必要があります。
そのためには特別な技術であったり継続的な施策が必要となります。意外と気づいていない人が多いポイントです。
一方チラシは配布エリアが限られており効果は短期間で薄れます。短期的な効果ではありますが、チラシを手に取った人には少なからず見てもらうことができます。
制作工程と必要スキル
チラシ制作はデザインと印刷物の知識が中心です。しかしホームページ制作は、デザインに加えHTML/CSSの知識、SEO対策、表示速度の最適化、スマホ対応など多岐にわたります。
つまりホームページの方が使用するスキルがチラシに比べ格段に多いのです。さらに「運用・改善」までを考える必要があります。
集客の仕組み
チラシとホームページは集客の仕組みが異なります。
チラシは「手に取ってもらう」ことが入口です。ホームページは「検索で見つけてもらう」ことが入口です。
ここには大きな違いがあります。
チラシはユーザーに見てもらえるかどうかは別としても渡すことができます。しかしホームページはユーザーに見つけてもらう必要があります。
能動的なのか受動的なのか、これは大きな違いです。
類似するホームページが数ある中で、見つけてもらうようにするためには目立つ位置に表示させる必要があります。
そこで必要なのがSEOや広告運用の戦略となります。
一方ホームページは、アクセス解析によって効果を数値で把握することができます。しかしチラシは配布後の反応を正確に測るのが難しくなりやすいです。そのためQRコードを入れて計測をする場合もあるのですが、あくまでも参考程度です。

誰かが見てくれるはずと思われがち
チラシもホームページでも勘違いされることがあります。
それは「誰かが見てくれるはず」ということです。
- こんなによい商品だから
- こんなによいサービスだから
- 広告さえ出せば
- ホームページさえ作れば
そう考える人はいます。しかしやってみればわかりますが、思ったような効果を実感できる人はかなり少ないと思います。
どちらが大変か?労力の質の違い
チラシとホームページの流れは以下のようになります。
- チラシ・・・短期間で集中して作る → 制作後は印刷・配布で完了
- ホームページ・・・制作後も情報更新・SEO対策が必要 → 効果を最大化するには継続的な労力が必要
瞬発力があるのはチラシでしょう。しかし1度配布すれば終わりです。
一方ホームページは、24時間365日ずっと宣伝してくれます。しかし誰かに見てもらうようにするためには継続的な施策が必要となります。
そのためトータル的な労力の面から考えると、ホームページの方が格段に労力がかかります。
まとめ
ホームページとチラシは「同じくらいの労力」ではなく、労力のかかり方と持続性が全く違うものです。
そもそも全く別物と考えてよいかもしれません。
短期的な集客はチラシ、長期的な集客と信頼構築はホームページが有効かもしれません。


