SEOツール(無料版)を使用した結果 効果は疑問で再現性が難しい

SEOツール(無料版)を使用した結果 効果は疑問で再現性が難しい 静岡県のWEBマーケティング

世の中にはさまざまなSEOツールがあります。

今回はツールを利用すると、「ライバルコンテンツと比べて何が足りないのか、どうすればライバルを上回ることができるのか」ということがわかるとされるツールについてお話ししたいと思います。

結論からすると、効果がほとんど出ず、さらに数字を出すのは難しいと思いました。

メール営業からはじまる

弊社には毎日のようにメールでの営業があります。

その中に、意外と業界では有名な会社から「SEOツールを開発しました。無料で1ヶ月使用できるため体験してみませんか?」という内容のメールが届きました。

少なからず興味があったためコンタクトを取り、とりあえず無料期間内だけツールを利用してみることにしました。

ちなみにこのツールは、無料期間でもその後でも、機能は変わらないとのことでした。

分析はそれなりにできている印象

使用したツールは、自分の調べたいコンテンツのURLをツールに入力し分析するものでした。

狙っているキーワードを設定しライバルと比較をするのです。

何が欠けているのか、そしてどうすればライバルよりも数字を上回ることができるのかを出力するものでした。

分析結果としては、それなりにしっかりしたデータが出てくるといった印象でした。

サイト運営に悩んでいて、次にどうすれば全くわからないという人にとっては、もしかしたら有益なツールなのかもしれません。

ところがこのツールをうまく使いこなせる会社は極わずかなのでは?と思いました。

その理由をいくつか紹介したいと思います。

  • 分析結果で弱点が見つかったとしても、それを修正するためには膨大なコストと時間がかかる。
  • サイト内のすべてのページを一括で分析するわけではなく、1ページごと分析しなければならない。それだけでも結構時間を要する。
  • 分析し修正したとしても、検索エンジンで結果が出るのはかなり時間が経ってからのため、どの施策が効いたのかがいまいちはっきりわからない。(これは仕方のないことかも)
  • 再現性が難しい部分が問題提起されることがある。
  • ツールの契約が最低1年からであり、途中解約が難しい。(違約金が発生する)
  • 1か月あたりの使用料金が10万円を超え、場合によっては20万円必要となる。

手間と時間とお金がかかることは間違いない

一番のネックが「手間と時間とお金がかかること」でした。

弱点を見つけてくれるのは有意義であると思います。(その弱点が本当がどうかは置いておいたとして)

弱点を見つけたからには修正する必要があります。

たとえばライバルサイトよりも文字数が少ないと判断されれば、コンテンツ量を増やす必要があります。キーワードが足りないとなれば、キーワードを入れていく必要があります。

これは当たり前のことではあるのですが、コンテンツを修正するということはまず文章を読み直し、そこに修正を加えていくことになります。

文章の流れが不自然にならないようにしなければなりません。

  • コンテンツの読み直し
  • コンテンツの把握
  • 修正
  • コンテンツの読み直し
  • 全体の話が通っているかの確認

この作業を繰り返していく必要があります。

検索エンジンで上位表示を目指すためには、当然行う必要のある作業ではあるのです。普段であればじっくり作業を行うところですが、素早く行わなければなりません。

理由は「その間もツールの代金を支払い続けているため」です。

1ヶ月で約10万円 いくつコンテンツ修正できればよい?

1か月あたりのツール利用料が約10万円でした。

どんなに頑張っても、10コンテンツほどしか分析できませんでした。つまりもしこのツールを契約していれば、1コンテンツ分析するのに1万円かかったということになります。

1年間の契約となるため、かなり必死にツールを使わなければ、まったくツールを使用しない月も出てくることでしょう。

となると、1年間でならすと、1ヶ月で分析できるコンテンツ数は平均5コンテンツ程度かと想定しました。

であるとするならば、1コンテンツ当たりの分析金額は2万円となります。

もちろん分析し、修正し、上位表示すれば全く問題のない金額ではあります。

しかしそれは「上位表示すれば」の話です。

再現性が難しい施策とは

再現性が難しい施策とは、「バックリンクの数を増加させること」です。

できないことはないのですが、時間と手間がかかります。

簡単に「ライバルよりリンクが100足りない」と表示されても、そう簡単に100増やせるわけではありません。

裏技を使用したり、その道の業者を利用すれば可能ではありますが、低品質のリンクを増やしてもペナルティのリスクが増すだけです。

そのため、バックリンクあたりは再現性が低いかもと思いました。

分析したコンテンツの行く末

弊社運営のサイトを無料期間内にいくつか分析しました。

そしてその通りに修正を行いました。

SEOの結果が出るのは3ヵ月から半年ほどかかる場合があります。

そのため半年は待ってみることに。

そして結論としてですが、「ほとんど順位は変わりませんでした」

導入は見送り

無いよりはあったほうがよいツールであると思います。

しかし金額の面から考えると厳しいかと思います。

たとえばもし、SEOに自信がなくてどうしたらよいかわからないということであれば導入を検討してもよいかもしれません。

またSEOに自信はないけど、クライアントからSEOの仕事を受けていて、レポートとして提出する材料が欲しいということであれば、もしかしたら使えるかもしれません。

ただしそういったことでもない限り、費用対効果が合わないかなと思います。

もし弊社のコンテンツの順位が軒並み上位表示したということであれば話は別です。

しかし前述した通り、ほとんど効果は見られませんでした。

結果論としてですが、もしツールを導入していたら、効果の出ないツールに毎月10万円ずつを支払っていたということになります。

結果が出なければ意味がない

どんなに高価なツールを使ったとしても、結果が出なければ意味がありません。

SEOで結果を出すのは大変です。確かに時間も予算もかかることはあります。

しかしお金を大量にかけなくても、できることはたくさんあります。

それらをするだけである程度順位は上がりますし、ライバルや分野によっては1位を獲得することもできます。

まずそこからはじめればよいかと思います。

それでさらにもう一歩前へ進むことを考えた場合には、導入を考えてもよいかと思うのです。

この記事を書いた人
tomo

サイト制作、SEOに20年以上携わる。その知識や技術を活かしさまざまな企業のWEBマーケティングにコンサルタントとして携わり実績を出している。
WEBマーケティングに関する大学での授業やウェビナーでの登壇、さらには国際学会での発表を行っている。
ホワイトな施策を中心とし、安全に、そして確実にクライアントの数字を上げる施策を心掛け、高い成功実績を残している。

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