事業を立ち上げて間もなく、または事業を行っているがうまく集客できていないというときに、市町村に設置されている事業相談を利用する人はいるかと思います。
そこでは事業をうまく行かせるために、いろいろなアドバイスをしてくれます。
そのアドバイスの中に「ホームページを作る」または「SNSを活用する」といった内容を勧められることがあると聞きます。
決して間違ってはいないのですが、「それは適切な回答ではない」ということを知っておいてもらいたいと思います。
ホームページを作っても集客できるわけではない
結論からいいますと、ホームページを作っても集客できるわけではありません。
まずそこを理解してもらう必要があります。
たとえば静岡県内で飲食店を開くとします。名前は「ウマウマ居酒屋」だったとしましょう。
そしてホームページを作ったとします。
何というキーワードで調べると、このホームページを見つけることができるでしょうか?
- 「静岡県 居酒屋」
- 「静岡市 居酒屋」
これらのキーワードで調べても既に「10,000,000件以上」のホームページがヒットします。
「10,000,000件以上」です。
多くの人は、検索結果の1ページ目しか見ません。つまり上位10位までです。
つまり「10,000,000件分の10」に入らないとほとんど誰にも見られないということです。
新しく作ったホームページが、10位以内にすぐに入ると思いますか?
現実問題として考えて無理です。
さらに、このキーワードで上位10位に入れば、かなり多くの人が見てくれます。つまりそれは数多くの集客ができるということです。
集客ができるということは売り上げに直結します。
検索されるキーワードによっては、検索上位表示しているのとしていないのとでは、1ヶ月の売り上げで、数百万円、数千万円、中には数億円の違いが出ることがあります。
よって、ホームページの重要性を理解している事業者は、何としてでもライバルよりも目立つ位置にホームページを表示させたいと考えています。
「10,000,000件分の10以内」を目指しているということです。
そのためにはお金をかけてでも対策を行っているのです。たとえば弊社のようなWEBマーケティングの専門家に依頼しているのです。
よって、ホームページを作っただけと、ホームページを作って、さらに対策を行っているのとでは、大きく結果に違いが出るのです。
そのため、冒頭でもお話ししたように、ホームページを作っただけでは集客はできません。
店舗名・サービス名で検索されることはある
「ウマウマ居酒屋」というキーワードで検索する人には、すぐに見つけてもらえるかもしれません。
なぜならそのような店舗名は、全国的にも少ないと思うためです。
試しに「ウマウマ居酒屋」と調べてみると「約800,000件」のホームページがヒットしました。少しまだ多いですね。
そこで「静岡県 ウマウマ居酒屋」と調べてみると「約33,800件」にまで減りました。これならホームページを作っただけでも見てもらえる順位に表示されるかもしれません。
ただしこのキーワードで調べる人は「ウマウマ居酒屋」という店舗名を知っている人だけです。つまりこれまで来たお客様である可能性が高いわけです。
インターネットから集客をしたい場合、これまで来たことのないユーザーを集めることが大事となります。
ホームページを作っただけでは集客できない
ホームページを作っただけでは集客できないことは、ある程度WEBの知識のある人であればわかっています。
WEB業界の常識です。
そのため、事業者に対してホームページを作ることを勧めること自体は間違っていないのですが、それだけでは意味がない、その後に対策をしていかなければならないことをしっかりと説明するべきです。
ホームページを作るだけでもお金がかかります。作った後に対策をしないということであれば、ホームページの意味はありません。
つまりはホームページの制作代金だけ無駄な支出になってしまうのです。
そのお金を使わなければ、チラシを撒けたかもしれません。そしてそちらの方が効果が出た可能性もあります。
SNSも同じです。
ただアカウントを開設しただけでは、誰も見てはくれません。
もちろん、偶然タイムラインに流れてきて、ユーザーの目に留まることはあることでしょう。
しかしそれだけです。
試しにSNSで集客を成功させている店舗の投稿数を見てください。数百、数千という投稿をしていることも珍しくはありません。
ホームページでもSNSでも、集客ができるツールであることは間違いありません。しかし重要なのは「作った後に適切な施策を行っているかどうか」なのです。
これが何よりも大切であり、ここに頭を悩ませる事業者が非常に多いのです。
成功している事業者とそうではない事業者がいる理由
ホームページを作っただけ、SNSのアカウントを開設しただけで集客できるのであれば、世の中の事業者は全員成功しています。
これは誰でもわかることだと思います。
もっというとこれだけで成功するのなら、新聞や雑誌の折り込みチラシを出す会社もなくなるでしょうし、看板を出す会社もなくなります。
さらにはテレビCMを利用する会社もなくなることでしょう。
事業相談するなら長く経営を続けている事業者に
事業相談を本気で考えるのなら、長く経営を続けている事業者、できれば同業者に相談したほうがよいと思います。
市町村に設置されている事業相談の利用はあくまでも一つの意見くらいにしておいた方がよいと思います。
なぜなら、そこのスタッフは市や区の職員であるケースがあるためです。
市や区の職員と、長く経営を続けている事業者とどちらがアドバイスをできると思いますか?
また他業種の事業者にアドバイスを求めても、参考にならないこともあります。
集客の導線が異なるケースがあるためです。
たとえばホームページ集客がうまく行く業種と、SNS集客がうまく行く業種、そのどちらもうまく行かないがポスティングがうまく行く業種があったりするのです。
また地域によっても、同じ業種なのに集客方法が異なるケースもあるのです。
弊社の事業相談は本音ベース
弊社でも事業相談を行っています。
弊社はさまざまな業種のWEBコンサルティングを行っており、その経験からアドバイスをさせていただきます。
また弊社はWEB事業以外にも、学習塾経営を行っています。
さまざまな業種業態に弊社自身が関わっている観点からアドバイスをさせていただくため、何かしらの気付きをあげられると考えています。
そして本音で対応させていただきます。
本音であるため、上手く行きそうなものは上手く行きそうと答えますし、難しいものには難しいといいます。
また上手く行きそうなビジネスモデルであっても、反対意見を述べることが多いです。
理由は「反対意見を言われても、それを覆せるくらいのロジックがないとうまく行かない」と考えるためです。
事業相談を真に受けすぎないように
事業相談をするのは自由です。
そして誰に相談するのかも自由です。
自分のしたいことを事業にすればよいと思います。
ただし相談する相手はしっかり考えたほうがよいと思います。
「ホームページを作れといわれたから」「SNSを開設したほうがよいと言われたから」という理由で行動するのではなく、「それらを作ってどのような効果があるのか」、「どのようなデメリットがあるのか」、「成功させるためにはどのような行動が必要となるのか」など、メリットもデメリットもすべて教えてくれる人にアドバイスを求めたほうがよいでしょう。
そして何となくで事業をはじめるのではなく、さまざまなリスクを考えた上で行動したほうがよいと思います。