インターネットは今や、私たちの生活には切っても切り離せない存在になっていると思います。
以前は分からないことがあれば「本で調べたり誰かに聞くこと」で、解決できた問題も、今ならパソコンやスマホですぐに答えを見つけることができます。
多くの人がこのようにして悩みを解決しているのではないでしょうか。
また、悩みだけではなく情報を仕入れたり商品を購入することができたり、動画を見たりして、様々な欲求を満たせる存在となっていると思います。
それほど身近で便利な存在であるインターネット。私の考えとしても「便利なものはどんどん使うべき」だと思います。
しかし、誰でも簡単に使うことができ、使用頻度が高まっているからこそ、注意が必要なのは言うまでもありません。
1.その情報 本当に真実?
最近、インターネット上で話題になったキュレーションサイト問題。簡単に言うと、「専門家の裏付けがあるのかどうか分からない記事が、インターネット上で上位表示してしまい、その結果、それらの記事を見たインターネットユーザーが、記事に書かれていることを信じてしまいトラブルに発展した」ということだと思います。
つまり、ここでポイントとなることは、「多くの人が、インターネット上位表示している記事、もっと広い言い方をすると、インターネット上にある記事を信じてしまう」ということなのです。
ある友人に話を聞きました。
「インターネットで調べたときに、上に出てくる記事って確かなものなんでしょ?」
私のようにホームページに携わっている人からしてみると、「そんなわけないだろ」と思うことなのですが、私の友人のように思う人も少なくないのです。
そこで重要となるものは、「インターネットの使い方」だと思うのです。しかしインターネットの使い方は誰かが教えてくれるものでしょうか?
あまりにも簡単に調べることができるため、誰かに教えてもらうことなく簡単に使うことができてしまうのです。
2.そもそもインターネットとは
今は多くの人が、「インターネットは分からないことがあったらすぐに答えを見つけられる場所」と思っているのではないでしょうか。
事実、そういった良い面があります。しかし先ほども言ったように、インターネット上の記事がすべて真実だとは限らないのです。これが現実です。
信頼性が高い情報を得たいのであれば、その道の専門家に聞くか、実際に体験した人に聞くか、専門の書籍で調べた方が間違い情報が得られることでしょう。
しかし、手元で調べた方が断然手間がかからないため、インターネットを活用する頻度が高くなるのはごく自然のことかもしれません。
私の考えなのですが、「そもそもインターネットというのは、誰でも自分の考えを簡単に外に向けて発信できるツール」として始まったものではないでしょうか?
自分の意見を、その真偽は別として自由に外に発信できるツールこそがインターネットだと思うのです。ある意味、自己顕示欲を簡単に満たせるツールであったと思います。それは今でも同じでしょう。
しかし時代は進み、インターネット上にどんどんホームページが多くなってきました。それにより、情報量も増えて来ることにより、「分からないことを簡単に解決できるツール」になったのだと思います。
ただし、情報量が増えてくる過程で、質の良い記事から質の悪い記事が混在するようになりました。
誰でも簡単に記事を作成できるわけですから当然ですよね。さらにアフィリエイトのように、記事を作成しそこから報酬が発生する仕組みが広まったため、より加速度的にホームページが増えて行きました。
良くも悪くも、このような過程を辿り、今の状態となっていると思うのです。
少し専門的な話ですが、グーグルは質の良いコンテンツを上位表示させるといったニュアンスのアナウンスをしています。グーグルとしても情報で間違いのないものを多くの人の目に届く検索順位に置いておきたいと考えていることでしょう。
しかし、悲しいことに、グーグルは完全ではありません。検索順位を決定するのはアルゴリズム、つまりグーグルの検索エンジン内のルールであり、あくまでも機械が判断するものです。機械にその情報の真偽を全て判断することはまだできていません。
それを証拠に、それができていたならば、最近起こったキュレーションサイトの問題は起こり得なかったわけです。
また、グーグルのスタッフによる目視で検索順位が落ちることもあるわけですが、いくら人の目で見たとしても、その情報の真偽は専門家でもない限り分からないのです。
3.上位表示しているから真実とは限らない
今までのことをまとめます。
誰でも簡単に情報発信でいるツールであるインターネット。時間の経過とともに、インターネット上には多くの情報が蓄積されてきました。それは今でも増え続けています。
そして、多くの人がそれらの情報を活用しています。ところが手に入れた情報の信頼性がどの程度のものであるのかは、全く未知のものなのです。
しかし、「検索したときに上位表示していたから」や「インターネットで見つけたから」という理由で、手に入れた情報を信じ切ってしまう人がいるのです。
ここでもう一度お話ししますが、「インターネット上で見つけた情報の真偽は不確かなものである」ということです。
本当のこともウソのことも簡単に情報発信できるためです。また、例えば体験談のように、受け取り手によって手に入れた情報が真実になることもあれば、嘘になることもあります。
少しゴチャゴチャしてきてしまったかと思うのですが、要するに「インターネットで上位表示している記事だからと言って、その情報が真実であるとは限らない、もしくは、だれにでも当てはまることとは限らない」ということです。取捨選択をする必要があるのです。
ただ、こういったことを今までに誰かに教えてもらったりしましたか?
4.教育現場で教える必要があると思う
「インターネットにある情報は不確かなもの」
昔からインターネットに触れている人であれば、頭の片隅で感じていることだとは思うのですが、インターネットが今のように普及している状態から触り始めた人たちにとっては、インターネットの情報は疑う余地のないものだと思っているかもしれません。
なぜ私がそう思ったのかというと、私は毎週中学生に数学や英語を教えているわけですが、その時に、「インターネットにそう書いてあったもん」という発言を何度か耳にしたためです。
昔で言う「先生がそう言っていたもん」というのと同じ感じです。
つまり、少なくてもその子たちにとって、インターネットの情報は「真実」なのです。これは危険なことだと思うのです。
そのためにも、教育現場でインターネットの使い方、情報を取捨選択するべきであるということを教える必要があると思います。
「あくまでもインターネットは参考程度」
このくらいの付き合い方がちょうど良いのかもしれません。
5.学校現場にいたからこそ思うこと
私は以前、小学校で先生をしていたわけですが、少なくてもその当時、インターネットの使い方に関する授業はありませんでした。
なかったというのは語弊があるかもしれません。もしかしたら使い方を教えている先生もいたかもしれません。しかし先生の間で話題になるようなことはありませんでした。
重要な話題であれば必ず先生の間で話題になります。共通理解をしておく必要があるためです。
なので、あまり学校ではインターネットに関しての取り組みはあまり重要視していないように思えます。
個人的な考えとしては、教育現場でこそ、インターネットの利用方法をしっかりと教えた方が良いと思うのです。インターネットに限らず、その時代で良く利用されるもの、そしてだれでも利用できるものに関しては、授業として取り組むべきだと思います。
極端な話かもしれませんが、学校では道路を渡るときには「右を見て左を見て、もう一度右を見てから渡ろうね」と教えます。なぜこんなことを教えるのか。子供たちが毎日道を歩くためです。教えなければ事故にあうリスクが少なからず高まるためです。
インターネットも同じです。もしかしたら毎日使っている子供もいるかもしれません。そうであれば、適切に利用できるよう、変なトラブルに巻き込まれないよう、適切な指導を行う必要があると思うのです。
子供にインターネットをさせないようフィルターをかけたりすることもあります。1つの方法ではあるかもしれませんが、これは問題から目を背けているだけで解決には至っていないと思います。
先ほどの道を歩くことを例にすると、「道を歩かせているが道を渡ると事故にあうリスクが高まるため渡らせてはいない」ようなものです。
「成長すれば理解できるようになる」
そう考える人もいるようですが、いくら成長しても過去に教えられていなければいくつになっても分からない人は分かりません。
と少し屁理屈、そして極論気味なところもあるのですが、いずれにせよ、これだけインターネットが普及してきてしまっては、教育現場でのインターネットに関する授業は必要だと思うのです。
6.出張授業 やりましょうか?
子供たちにとってインターネットは便利です。しかし、子供たちにとってはあまりにも広すぎる世界です。
広すぎる世界に何も知らない状態で、興味本位で、突っ込んでいってしまいます。
インターネット自体は決して悪いものではありません。問題は使い方です。
学校現場にお勤めの先生方。是非、インターネットに関する授業を行うようにしてください。もし自分が苦手というのであれば、学校内には絶対に詳しい先生がいると思います。
もしそれでも難しければ、私が出張授業を行いますので、興味のある方はご連絡ください。