雀荘に限らず、店舗には非常に重要な要素である立地問題について触れたいと思います。
雀荘をどの場所に構えるのかによって、売上は変わってきます。
しかしです。これはケースバイケースであり地域にもよって異なってきます。
一般的な話
一般的な話からしていきます。
主な移動手段が鉄道の場合
主な移動手段が「鉄道」である地域の場合、雀荘は駅から近い方がよいでしょう。
単純に足を運びやすいからです。
主な移動手段が車の場合
主な移動手段が「車」である地域の場合、主要幹線道路から近い方がよいでしょう。
移動しやすいためです。
とここまではあくまでも一般論をお話ししました。
店舗経営にとって、上記したことはメリットではあります。しかし集客するための1つの要素でしかありません。
雀荘のお客は移動しやすさを求めてはいない
雀荘に来るお客は、行きやすい場所にあるからという理由だけで店舗を選んではいません。
店舗を選ぶ理由は以下のことが主となります。
- 麻雀をしていて楽しいか。
- 楽しい面子がいるか。
- レートが自分に適しているか。
- 自分に適した面子がいるか。
- 居心地がよいか。
決して「麻雀ができれば何でもよい」というわけではありません。
もちろん今回の話の中心としている「雀荘の場所」が重要となるわけでもありません。
もちろん中にはそういった人もいるかもしれませんが、少数派でしょう。
雀荘までの距離で今一度考えてみる
雀荘の立地について、今一度考えてみます。
主要な交通手段が鉄道である場合、その多くは人口の多い都市圏となることでしょう。
都市圏には数多くの雀荘があります。つまりお客にとっては選択肢が数多くあるということです。
電車に乗って一番近い雀荘が2駅先にあったとします。しかしもう1駅先にも雀荘があり、そちらの方が自分が気に入っているとしましょう。
ほとんどの人は、遠い雀荘を選択することでしょう。たった1駅で自分の好きな場所で楽しめるわけですから。
これが5駅先だったとしても、同じ結果となることでしょう。
主要な交通手段が車である場合でも同じことが言えます。
車で10分走った場所に雀荘があったとします。しかしもう10分走ったところにお気に入りの雀荘があればそこに行くことでしょう。
車で1時間余計に移動しなければならない・・・となるとわかりませんが、10分~30分であれば、気に入った雀荘に足を運ぶことでしょう。
麻雀ができればどこでもよいというわけではない
雀荘を作れば麻雀好きが集まるというわけではありません。
お客には選択権があります。
雀荘周辺に全く雀荘がない場合であれば話は別ですが、電車や車での移動で30分以内に他の店舗があれば、そこはライバル店となります。
お客は、自分の移動範囲内の雀荘の中で一番のお気に入りに足を運ぶようになります。
たしかにアクセスがしやすい場所で会ったり、人が多い地域であれば集客できる可能性はあります。
ただしそれは1つの要素でしかありません。
アクセスがしやすい=家賃が高い
アクセスがしやすい場所というのは、家賃が高くなります。
経営において固定費が高くつくのは考え物です。
お客が来ても来なくても、必ず毎月支払わなければならないお金であるためです。
それであれば、家賃が比較的安い場所に店舗を構えるのもありかもしれません。
店舗形態や周辺環境にもよる
ここまで話してきたのはフリー雀荘の場合です。
セット雀荘であれば、これまで話してきた内容はあまり当てはまらないかもしれません。
というのも、セットの場合、集まった面子がルールを決めるためです。彼らの目的は「麻雀をすること」であり、すぐに集まれる場所であればあるほどよいでしょう。
もちろん店舗が綺麗であったり、場所代が安ければなおよいです。
とくに頻繁に麻雀をするセット客である場合、場所代は大きく影響します。
同じように、店舗周辺に大学がある場合なら少し考え方を変える必要があるかもしれません。
多少、家賃が高くても比較的容易に学生を集客することができるためです。
ただし大学生は基本的にはお金を持っていません。フリーであればレートは安い方がよいですし、セットであれば場所代が安い方がよいです。
雀荘の立地は1つの要素に過ぎずすべてではない
雀荘の立地は集客のための1つの要素に過ぎません。
アクセスのしにくい場所にあったとしても、集客できている店舗は数多くあります。
あまり立地にこだわり過ぎてしまうと、家賃で苦しんでしまうようになることでしょう。
スモールスタートで始めたいということであれば、家賃の安い場所からはじめてみるとよいかもしれません。
もしそこで集客に成功し、売上に余裕が出てきたのであれば、アクセスの良い場所への出店を考えてみてはいかがでしょうか。