雀荘の売上を上げたいのであれば、レートは上げすぎないことが重要だと思います。
雀荘は基本的に、プレイヤーからの場代で成り立っています。
つまり多くのプレイヤーに来てもらう必要があります。
しかし麻雀は勝ち負けの勝負です。レートを上げすぎてしまうと、負けた人の支払いは大きくなってしまいます。
お金が無くなってしまっては雀荘に来れません。つまりその人が支払ってくれる場代を得られなくなってしまうのです。
よってレートを上げすぎるのは雀荘経営にとっては危険な行為なのです。
雀荘の一般的なレート
一般的に雀荘のレートは、テンピン、テンゴ、ノーレートなどが存在します。
テンピン・・・1000点100円
テンゴ・・・1000点50円
ノーレート・・・0円
雀荘によってルールやレートが異なるため、あくまでも参考値となりますが、テンピンを例にしてお話ししたいと思います。
テンピンとは1000点100円です。基本的には25000点持ちからはじめるため、2500円持っている状態からはじめることになります。
ゲームの途中、点数が0点になってしまうと2500円がなくなったということになります。
箱下計算アリかナシかによって大きく異なる
点数がなくなった状態、いわゆる「飛んでしまった」場合、2500円以上支払わなくてもよい場合と、箱下の計算をする場合があります。
たとえば残り1000点しかないときに、親から満貫を食らってしまった場合。-11000点となるわけです。すると-1100円となり、支払いの合計は2500円+1100円で3600円となります。
チップを採用しているか 採用している場合の金額は?
そして大抵の雀荘がチップを採用しています。飛んでしまうということは、それまでの過程で何枚かのチップは取られていることでしょう。
たとえば5枚のチップが取られてしまったとします。1枚500円であれば2500円ということになります。
先ほどの3600円と合わせると6100円ということになります。
ウマを採用しているのか 採用している場合の金額は?
さらに「ウマ」が付いているケースがあります。順位ボーナスのようなものです。
ウマも金額も雀荘やレートによって異なります。
たとえば1位が4位から3000円、2位が3位から1000円というルールである場合で計算してみます。
先ほど合計で6100円のマイナスでした。そこにさらに3000円がプラスされるため、1ゲームでの総支払額は9100円となります。
たった1ゲームで9100円なくなる意味
麻雀は運が絡んでくるゲームです。
どうしてもツイていないときというのは誰しもあります。
そのようなとき、連続で4位を取り続けてしまうこともあります。
そのたびに、今回の計算で出た金額を支払い続けていては、いくらお金があっても足りません。
またもしそれが雀荘初心者である場合、「雀荘に行ったらものすごくお金を取られてしまう」といったイメージが付いてしまいます。
それでも雀荘に行き続ける人もいるかもしれませんが、多くの場合、足が遠のいてしまうことでしょう。
つまり雀荘側としては、場代を得るチャンスを失くしてしまうのです。
一人のお客が勝ち続けるのは問題 お店にとってはマイナスになりえる
雀荘のメンバーが卓に入っていない場合、お客の勝ち負けは雀荘には影響しません。
つまり誰が勝っても負けても、入ってくる場代は一緒です。
雀荘としては、なるべくゲームを続けてもらいたく、そうすることで利益を得られます。
しかし一人が負け続けていれば、その人はゲームを終わりにしてしまう可能性があります。
1人抜けても、ほかにお客さんがいればよいですが、いない場合にはゲームはお開きになります。つまり雀荘としては場代を得られなくなってしまいます。
また雀荘のメンバーが入って、卓を繋げることがあります。メンバーも基本的には場代を支払います。
雀荘のメンバーといえど、負けたら支払いをすることになります。そしてそれは基本的には自腹です。
そのため結果として、少しの場代を得るために、それ以上の負け金をメンバーが支払うことも当然あるわけです。
お客が負けてもメンバーが負けても、ゲームさえ行われれば雀荘のオーナーとしては利益を上げられます。
ただお客がいなくなり、負けすぎたメンバーもいなくなったら、最終的に損をするのもオーナーです。
レートを安くしてギャンブル性を落としたほうがよい
あくまでも個人的な意見です。
麻雀はお金を賭けないより賭けたほうが面白いという気持ちはわかります。
そのほうが真剣に取り組むプレイヤーが多くなりますし、緊張感が高まるためです。
ただしあまりにも緊張感を高めてしまうようなレートにすると、それに対応できるプレイヤーしか残らなくなります。
世の中のプレイヤーは、麻雀で生計を立てているわけではなく、趣味や娯楽として興じています。
では趣味が娯楽に1ヵ月でどのくらいを使えるでしょうか。
付いている仕事や役職にもよるとは思いますが、2万円~3万円くらいではないでしょうか。
その金額では、1ヵ月で1回雀荘に行っただけでなくなってしまう可能性もあるのです。
勝てばよい・・・という人もいますが、それは宝くじに当たればよいといっているのと同義だと思います。
1回雀荘に行って2万円~3万円なくなるのと、1週間に1度(1ヶ月に4回)行って2万円~3万円なくなるのと、どちらの方が麻雀を楽しめたでしょうか?
私なら後者です。
もちろん勝ちたいですが、私は麻雀でお金儲けをしたいというよりも麻雀というゲームを楽しみたいと思っています。そのためノーレートでも全然問題ありません。
雀荘としても何度も来店してもらったほうが、より多く場代を得ることができます。
そう考えると、2万円~3万円のお小遣いの人が、毎週1回は来れるレベルのレートにしたほうが、店としては儲かると思うのです。
一人のお客が来なくなるデメリット
負け続けてしまうお客が来なくなってしまうことは大きなデメリットです。
場代をその人から得られなくなるのはもちろんですが、その人の紹介もなくなります。
意外と雀荘というのは、「友達や知り合いが行っているから」という理由で来店します。まったく知らない店に入るより安心だからです。
一人のお客が来なくなるということは、そういったチャンスを失ってしまうということなのです。